■ 1回目
日独伊三国同盟の締結から開戦、真珠湾攻撃、ミッドウェー海戦、からブーゲンビル島上空で五十六の搭乗した機体が撃墜されるところまで、を描いています。あと、敗戦時の光景も少々。史実が元で、明らかに敗戦の一途を辿る太平洋戦争ものなので、すごい盛り上がる、っていうシーンはないんだけど、でも私的には面白かった。気がする。期待をせずに行ったからか!
五十六を演じる役所広司がかっこよかったです。ついつい甘いもの食べてるシーンばっかり目につく(笑)。若い新聞記者役の玉木君も好きだし、あと阿部寛演じる山口多聞に大層萌えました。空母と最期を共にする司令官……。でも阿部ちゃんだけ『坂の上の雲』かローマ人かって感じだったけど(笑)。零戦パイロット役の五十嵐君もよかったな〜。あと、弾薬切れ(なのかな?)で敵空母に突っ込む人もよかった。こういうところからやがて特攻が始まっていくのかな、とも思いました。
第一種軍装も第二種も第三種(五十六が亡くなった頃はまだ正式制定前の単なる略衣だっけ)も見れてよかったです。白の第二種軍装が至高だと思っているけど最近なかなか第一種も好き。
世論を煽るマスコミとか、5年で9人目(だったかな?)の首相とか、現代にも通じるなって思いました。戦争に対して肯定的で、煽りまくってる新聞社の主幹の人が、玉木君が出征するって報告しに来た時に、何か言いたそうにするのは、自分のやってることを自覚しているからだよね?普段国のために若い命を散らすのは当然だとか書いてる手前、「死ぬな」とか「生きて帰ってこい」とか言えないけど!っていうことだと思ったけど違うかな?いいように取りすぎ?
戦争が終わった途端、掌を返したように民主主義、民主化、としゃあしゃあと言うのが、ほんと所謂マスゴミって感じだぜ。でも、そんな風に価値観や教育なんかも全部一転して、戸惑った人も多かったのかな。映画に描かれた新聞社の人間のように迎合した人達もいれば、多分順応できなかった人もいるんだろうなあ。
あと、本土を攻撃されたことがなくて「戦争になれば景気がよくなる」って言ってた人達が、むなしいなって思いました。最初は派手な女優さんも、最後はもんぺ姿なんだ。
一番好きなシーンは、金剛・榛名のガ島への夜間艦砲射撃……ではなくて、南雲さんが泣きながらお茶漬けを食べるところです。南雲さんは賛否両論ある人のようだけど、この映画の中では悪いめの描かれ方でした。
でもー!金剛型出てこないと思ってたからー!嬉しかったの!出てきた時点で良作認定しちゃったので多分判定盲目です。
あと、護衛の零戦が敵機発見して一斉に増槽落とすところも好き。
小ネタというか、士官が揃って食事してるシーンとか、お偉いさんがお酒飲んでるシーンとかで、お茶碗やぐい呑み(っていうのかな?)に錨のマークが描かれているのが可愛いなって思いました。海軍仕様の食器は全部そうなのかな?
因みに、翔鶴瑞鶴はシスの字も出てきませんでした……真珠湾攻撃にも参加してるんだよ……あの「6隻」って言われているうちの名前の出てこない2隻だよ……。
■ 2回目
五十六2回目を、別の友人と何故か観ることになって、昨日行ってきた……2回観る映画じゃないと思うけど!でも阿部多聞かっこよかった!(再び)友人の中にいない多聞だったらしく、「ニュー多聞」って呼ばれてました(笑)。ほんとは多聞だけじゃなくて艦長も一緒に艦と命運を共にしているんだよー。
今回は空母戦艦零戦一式陸攻とそういうところに注目しながら見てました。赤城と飛龍は艦橋が左舷にあるからわかりやすいんだよね。墜ちていく一式陸攻に零戦が束の間並んで飛んでいるところがいいなあ……。
あと、ガ島撤退戦の時に駆逐艦の護衛をして戦死した司令官っていたっけ?って思っていたら、角倉司令官(「油がないんだ」って言われちゃう人)は架空の人なんですね。三宅参謀はモデルのいる架空の人、ってパンフに書かれていたからわかったけど、何処までが実在で何処からがフィクションかちょっとわかりにくいや。あと、よく考えたら宇垣さん「参謀長」とは呼ばれているけど「宇垣」って名前出てるシーンなかったかもしれない。まあGFで参謀長っていえば宇垣さんだとみんな知って……いるわけないよ……。小沢さんは逆に名前だけの登場でしたね。